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中経連は1211日、講師に国土交通省 中部地方整備局港湾空港部長の守屋正平氏をお招きし、「中部圏の港湾整備に関する講演会」を開催、約80名が熱心に聴講した。

守屋氏からは「中部圏の港湾整備に関する現状と課題」と題して、“国際競争力”“防災・減災”“にぎわいづくり”をテーマに講演が行われた。

“国際競争力”については、まず政府が平成22年に実施した港湾政策の見直しについて触れ、名古屋港・四日市港からなる伊勢湾は、国際拠点港湾に位置づけられたものの、貨物量の全国シェアは増加しており、現在でも我が国において重要な港湾であることが強調された。また、名古屋港、四日市港、清水港におけるコンテナターミナル整備の進捗状況や、ターミナルでの運行管理システムの自動化など物流効率化への取り組みについても紹介された。さらに、名古屋港が国際バルク戦略港湾に指定されたことや港湾運営民営化の動きに伴い、船舶の大型化に対応した施設整備などの計画が進行中であるほか、民間の視点を取り入れた新たなビジネスモデルの構築に取りかかるなど、港湾の国際競争力の強化に向けた取り組みについて説明された。

“防災・減災”については、東日本大震災の影響を受けた東北地方から関東地方の沿岸部の被害状況を説明。この中でも、耐震強化岸壁や液状化対策を行った地区では、港湾機能の壊滅的な被害を免れたことを強調され、中部圏においても、耐震強化岸壁の整備のほか、緊急物資輸送ルートの確立に向けた港湾BCPの策定や、災害時における物資受入・ベースキャンプ機能の役割が期待される基幹的広域防災拠点の設置などによる災害対応力の強化の必要性が訴えられた。

みなとを核とした街の“にぎわいづくり”については、近年はビーチバレーやご当地グルメの大会を企画するなど、地域住民と商店街、漁協を巻き込んだ啓発活動を実施していることが紹介された。

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