中部国際空港セントレアは、フラッシュ 麻雀 ゲーム。開港から現在にいたるまで、セントレアは中部圏と世界を結ぶゲートウェイとしての役割を果たしております。開港後は世界的な不況の影響により利用が低迷する時期も続きましたが、近年は訪日外国人旅行客の急増や、LCC(格安航空会社)の就航増加を背景に利用の拡大が続いており、2018年度は過去最高の旅客数を更新しました。2019年度も、利用の拡大は続いており、航空機の発着回数も過去最高値を更新することが見込まれております。
一方、セントレアは滑走路を一本で運用していることから災害や事故への対応、メンテナンスへの対応、将来的な需要増加への対応など様々な潜在課題を抱えており、その一部は顕在化しつつあります。
中部経済連合会は、日本経済を支える中部圏が今後も発展を続けていくためには、中部圏が「人・もの・フラッシュ 麻雀 ゲームの対流・交流を創出し、世界から人を惹き付け、投資を呼び込む地域」に進化する必要があり、セントレアはその実現のための大きな要素を担う基本的な社会インフラと考えております。セントレアの二本目滑走路の整備は、中部圏および我が国の発展に寄与することから、中部経済連合会はその実現に向けた活動を推進しております。
【詳しくは以下ご参照】
1. 中部国際空港の利用状況
セントレアは、フラッシュ 麻雀 ゲーム。開港後、愛知万博の特需を背景に好調なスタートを切ったものの、その後の世界規模の経済不況のあおりを受け利用者が落ち込む時期が続きました。しかしながら、2012年度以降はアジア諸国を中心としたビザ発給要件の大幅な緩和、免税範囲の拡大による訪日外国人旅行客(インバウンド)の増加やLCC(格安航空会社)の就航増加などを背景に利用者数が回復に転じ、2018年度には過去最高の1,236万人の利用実績がありました。【図表1】
2019年9月にはLCCのビジネスモデルに対応した第2ターミナルがオープンしました。LCCの就航で先行している成田空港や関西空港では、LCC向けのターミナル開業後、LCCの就航便数が劇的に増加しており、全便に占めるLCC便の割合は成田空港では約30%、関西空港では約40%まで上昇しております。現在、セントレアのLCC便の割合は約17%ですが、第2ターミナルの開業をきっかけとしてLCCが充実し、新たな航空需要の掘り起こしが期待できます。また、近年は空港島内の開発が急速に進み、国際展示場やFLIGHT OF DREAMS等新たな賑わいゾーンが誕生しました。空港島内の施設との相乗効果により、国内外からの集客が期待できます。【図表2、3】
セントレアは中部圏の製造業を物流面で支える拠点としても活用されております。特に、ボーイング787型機向けの主要部品を米国に空輸する日本唯一の拠点として、世界的なモノづくりのサプライチェーンを担う重要な役割を果たしております。【図表4】
中部経済連合会は、開港前の2001年に地元自治体と共に設立した中部国際空港利用促進協議会を通じて、旅客や貨物の拡大、航空ネットワークの拡充を図るため、地元企業のセントレア優先利用を促進する「フライ・セントレア」「フライ・セントレア・カーゴ」活動や、訪日外国人旅行客の需要拡大に向けた活動などを進め、セントレアの活性化を推進しております。
2. 中部国際空港に期待される役割
中部圏は、主に製造業の拠点として我が国の経済成長を支える地域です。中部圏が今後も持続的に成長するためには、企業のグローバルな経済活動や諸外国との対流・交流を支える基本的なインフラであるセントレアの更なる利便性の向上が欠かせません。
また、政府が目標に掲げる訪日外国人旅行者数、2030年6千万人の実現のためにもセントレアの活用が欠かせません。2027年にはリニア中央新幹線の東京-名古屋間が開業し、アクセス利便性が格段に向上することから首都圏・中部圏の空港が相互に補完しあうことが容易になります。そのため、首都圏の航空需要をセントレアで吸収する、いわば“首都圏第3空港”としての役割も期待されます。加えて、首都圏の空港が自然災害等で被災したときの代替空港として、その役割を果たすことも期待されております。
3.滑走路一本運用による様々な問題
セントレアは海上に立地するため騒音問題がなく24時間運用可能な空港です。しかしながら、1本の滑走路で運用しているため、滑走路を閉鎖して行うメンテナンス中は航空機の発着が出来ず完全24時間での運用を果たせておりません。近年では貨物便を中心に深夜早朝時間帯の就航が相次いでおり、深夜早朝時間帯に行っている滑走路のメンテナンス時間の確保が困難になってきております。メンテナンス時間を確保するために、今後、深夜早朝時間帯の就航ニーズに応えらない可能性も出てきており、航空ネットワーク拡大への阻害要因にもなりかねません。
【セントレアにおける滑走路一本運用の弊害】
〇自然災害や滑走路上での不測の事態に対して脆弱
滑走路上でのトラブル発生が即航空機の受入制限に繋がります。
⇒空港サービスの継続提供の安定性に欠け、航空会社の路線開設に際し懸念材料となる
⇒(万が一滑走路が閉鎖になった時)セントレア以外から空輸できないボーイング787部品の輸送が出来なくなり、国際的な信用問題に発展しかねない
〇メンテナンス時間の確保が困難
滑走路の通常メンテナンスのためには、滑走路を閉鎖する必要があります。また滑走路は10数年程度に1度大規模改修が必要となり、数年間に渡り毎日5~6時間滑走路を閉鎖して作業にあたる必要があります。中部国際空港は2005年に開港しているため、大規模改修の時期が迫りつつあります。
⇒(日常メンテナンス)メンテナンス時間を確保するためにニーズの高い深夜貨物便の就航を断ることになる。
⇒(大規模改修)深夜貨物便の受入が一切できなくなり、中部圏の企業は余計な輸送コストを費やして首都圏や関西圏の空港から空輸する必要がある。また、リードタイムが長くなることから輸出入に悪影響を及ぼす【図表5、6】
○滑走路一本で運用できる発着回数の限界に近づきつつある
一般に15万回程度が滑走路1本運用の限界値とされている中、セントレアの将来需要を見据えると、発着回数が1本滑走路の限界値を超える可能性が高まっております。拡大する需要に見合った供給を維持するためにも、滑走路新設の準備を進めなくてなりません。最近ではピーク時間帯の発着回数が、1本の滑走路の限界に近づいてきており、航空会社の就航ニーズの高い朝夕時間帯の受入ができなくなりつつあります。【図表7】
国内の主要空港では、セントレアと同じ国際拠点空港の成田空港、羽田空港、関西空港に加え、新千歳空港、伊丹空港も複数滑走路が整備されております。更に、那覇空港や福岡空港は二本目滑走路整備に既に着手しています。前述のセントレアに期待される役割を担うためには、セントレアが完全24時間開港の国際拠点空港としてより強靭で「安全・安心・安定」的に運用される必要があり、二本目滑走路の整備は不可欠です。【図表8】
4. 二本目滑走路早期実現に向けた取り組み
中部経済連合会は、開港後間もない2005年9月にとりまとめた「魅力と活力溢れる中部の実現」において、二本目滑走路の実現を目指すことを提言しました。以来、二本目滑走路の早期実現に向けて、積極的な活動を展開しています。
2008年4月には、地元関係機関43団体で構成する中部国際空港二本目滑走路建設促進期成同盟会(会長:愛知県知事、副会長:中経連会長他)が設立され、地元の一体的な推進体制が整いました。本会も同盟会の一員として、政府への要望活動をはじめ同盟会活動に積極的に参画しています。こうした活動が実を結び、2008年7月、国土形成計画(全国計画)が閣議決定され、セントレアは「・・・完全24時間化を促進し、フル活用ができるよう空港機能の充実を図る。」と位置付けられました。また、2009年度政府予算案において、セントレアの国際競争力強化の観点から、完全24時間化に向けた需要拡大に関する調査費が計上されました。さらに、2014年度から2か年に亘り中部国際空港需要想定調査が実施されており、その後も政府による調査事業が継続されております。
本会は引き続き、セントレアの二本目滑走路の早期実現に向け、政府への働きかけや協議、利用促進に向けた活動を精力的に行ってまいります。
※図表1~8は中部国際空港(株) 提供資料を基に、中部経済連合会が作成したものです