2020.1.27
活動報告
(一社)中部圏イノベーション推進機構〔会長:豊田鐵郎 中経連会長〕は、1フリー 麻雀18日(月)、「中部圏イノベーション促進プログラム」第11回講演会をナゴヤ イノベーターズ ガレージにて開催し、約80名が参加した。
今回は、(株)日本総合研究所 リサーチ・コンサルティング部門 未来デザインラボ ディレクター兼プリンシパル の時吉康範氏を講師に迎え、「未来洞察と経営 ~未来洞察の長期経営ビジョンの応用~」と題して講演をいただいた。
<講演要旨>
社会変化のスピードはますます速く、その行く先は過去の延長線上では予測できないものになっている。多くの企業が策定する中期経営計画は、20~30年先の未来のことを考えた長期経営ビジョンをもとに、整合する施策へと落とし込んだ行動計画であるが、これまでの中期経営計画は不確実性・非連続性の高い未来を見据えることができていただろうか。特定分野のプロフェッショナルになるほど、その常識の範囲内で物事を捉えようとして、将来を見誤りやすい。
「未来洞察」は、自分が意識さえしない程度の些細な社会動向や異分野のニュースなどから、想定外の変化の兆しを捉えることができるイノベーション・ツールである。強制的にアイデアを発想させる方法を用いて、現在の「あたりまえ」に捉われない自社ならではの未来観を創発し、独自の挑戦や変革へつなげることができる。
長期経営ビジョン策定の役割は、社長と現場が半分ずつ担う。経営トップに経営力が求められることはもちろんだが、トップが語った夢を具現化するには、未来洞察を援用するなどして現場が柔軟に未来像を捉え、変わりゆく価値観に対応する準備ができていなければならない。